募集をかけても埋まらない区画、催事のときだけ使われる通路、什器を置いたままになっている共用部の一角。商業施設やビルを運営していると、どうしても使いきれないスペースが出てきます。

この記事では、数坪程度の遊休スペースを収益化する方法を整理し、それぞれの特徴と向き不向きを比較します。区画の広さや人の流れに応じて、どの選択肢が現実的かを判断する材料としてお使いください。

検討の前に整理しておきたい4点

活用方法を探す前に、その場所の条件を整理しておくと選択肢を絞り込めます。

1. 面積と形

同じ3坪でも、正方形に近いのか、細長いのか、柱が食い込んでいるのかで置けるものが変わります。幅・奥行に加えて、天井の有効高さも測っておいてください。

2. 使える設備

電源が近くにあるか、何アンペアまで使えるか、インターネット回線を引けるか、給排水が必要かどうか。設備の有無は、選択肢を大きく左右します。とくに給排水が必要な業態は、後から引くと工事費が跳ね上がります。

3. 運営にかけられる手間

毎日人を配置できるのか、週に数回の管理が限界なのか。人を置かずに稼働するものを選ぶのか、運営を外部に任せるのかで、候補は変わります。

4. 契約の自由度と、やめやすさ

将来テナントが決まったときに、すぐに明け渡せる状態にしておきたいのか。それとも長期で安定させたいのか。撤去のしやすさは、後から効いてくる条件です。

遊休スペースの活用方法

ポップアップ・催事スペースとして貸す

期間限定の出店者に短期で貸す方法です。什器と電源があればすぐ始められ、区画をそのまま使えます。テナントが決まるまでのつなぎとしても機能します。

一方で、出店者を継続的に集める営業の手間がかかり、空く期間が出れば収入は途切れます。出店者ごとに搬入・搬出の立ち会いや調整も発生します。

向いているケース:ある程度の広さがあり、施設側に営業の体制がある場合。

自動販売機を置く

最も手軽な方法です。必要な面積は小さく、設置や補充を業者に任せられます。電源さえあれば始められ、撤去も容易です。

ただし、1台あたりの収入は限られます。数坪のスペースを埋める手段としては、面積あたりの効率がよいとはいえません。

向いているケース:ごく狭いスペースや、他の用途に使えない壁面がある場合。

コインロッカーを置く

荷物を預けたい人が多い場所では有効です。人を置かずに運営でき、来館者の利便性も上がります。観光地や駅の近くでは需要が読みやすい選択肢です。

需要が立地に強く依存するため、人の流れが観光や買い回りと結びついていない場所では稼働しません。

向いているケース:観光客や、大きな荷物を持った来館者が多い立地。

カプセルトイ(ガチャガチャ)を並べる

近年、商業施設の空き区画に大量に並べる形態が増えています。電源も給排水も不要で、狭い場所にも展開できます。

商品の入れ替えや補充の手間があり、同じ施設内や近隣に同様の設置が増えると、利用が分散します。

向いているケース:ファミリー層の来館が多く、一定の面積をまとめて使える場合。

デジタルサイネージを設置して広告収入を得る

通行量の多い場所に大型のディスプレイを設置し、広告枠を販売する方法です。床面積をほとんど使わずに済みます。

広告主を集める必要があり、そこが埋まらなければ収入になりません。運用は広告事業者に委託するのが一般的です。

向いているケース:通行量が多く、広告媒体としての価値を説明できる立地。

個室ブース(ワークブース)を置く

オンライン会議や短時間の作業に使う、防音の個室ブースです。1人用なら1坪前後から設置でき、電源と通信があれば運用できます。

利用が見込めるのは、ビジネス需要のある立地に限られます。駅から遠い商業施設や、来館者が買い物中心の施設では稼働しにくくなります。

向いているケース:オフィスワーカーの通行が多い、駅前やビル内の区画。

無人店舗を誘致する

コインランドリー、無人の販売店舗など、スタッフを置かない業態を誘致する方法です。テナントとして入ってもらえれば、賃料収入として安定します。

業態によっては給排水や排気の工事が必要で、初期の設備投資が大きくなります。契約期間も長くなるため、将来の区画計画と合わせて検討する必要があります。

向いているケース:長期で区画の用途を固定してよい場合。

フォトブースを置く

セルフ写真ブースを設置し、利用料を収益にする方法です。約2.5坪のスペースと電源、Wi-Fi環境があれば設置でき、撮影から決済、プリントまで利用者が自分で操作するため、スタッフの常駐は必要ありません。

給排水の工事は不要で、機器はキャスターで移動できる構造のため、将来テナントが決まった際の撤去も比較的容易です。

一方で、売上は立地に強く左右されます。若い世代や観光客の通行が少ない場所では、想定した利用に届かないことがあります。

向いているケース:10〜20代や観光客の通行があり、2〜3坪の区画を使いたい場合。

比較表

方法必要な広さ設備人手収益の性質
ポップアップ貸し数坪〜電源調整・立ち会いが必要賃料(期間で変動)
自動販売機1坪未満電源ほぼ不要販売手数料
コインロッカー1坪前後〜ほぼ不要ほぼ不要利用料
カプセルトイ数坪〜ほぼ不要商品の補充が必要販売収入
デジタルサイネージほぼ不要電源・通信広告営業が必要広告収入
個室ブース1坪前後〜電源・通信ほぼ不要利用料
無人店舗の誘致区画による業態による(給排水など)不要(テナントが運営)賃料
フォトブース約2.5坪電源・通信用紙補充と清掃利用料

収益の水準は立地と運営条件によって大きく変わるため、ここでは金額の比較はしていません。実際の検討では、各事業者から個別に試算を取り寄せて比べることになります。

選ぶときの判断基準

人の流れと、その層が合っているか

どの方法も、通行量だけでは決まりません。通るのがどんな人かによって向き不向きが変わります。オフィスワーカーが多いのか、家族連れが多いのか、若い世代が多いのか、観光客が多いのか。区画の前を1時間観察するだけでも、判断の材料になります。

立ち止まれる場所かどうか

通り抜けるだけの動線より、待ち合わせや休憩で人が滞留する場所のほうが、利用につながりやすくなります。エスカレーターの前後や、休憩スペースの近くは有利な位置です。

やめるときのことを考えておく

将来テナントが決まったとき、どれくらいの手間と費用で明け渡せるか。工事を伴う業態ほど、原状回復の負担は大きくなります。短期で切り替える可能性がある区画では、設備工事の少ない方法を選んでおくほうが身軽です。

他の用途と比べてどうか

施設の運営者であれば、テナントに貸した場合の賃料や、催事に使った場合の収入との比較で判断することになります。「埋まらない区画を埋める」のか「既存の売場を転用する」のかで、求める水準は変わります。

まとめ

数坪の遊休スペースを活用する方法は複数あり、面積・設備・人手・撤去のしやすさという4つの軸で絞り込めます。どれか1つが常に正解ということはなく、その場所を通る人の層によって適した方法は変わります。

2〜3坪の区画があり、若い世代や観光客の通行がある場所であれば、セルフ写真ブースは候補のひとつになります。給排水の工事が不要で、撤去も比較的容易なため、将来の区画計画を縛りにくい点も特徴です。

設置できるかどうかと、その立地での収益の目安は無料でご案内しています。区画の図面や写真をお送りいただければ確認します。

\ 最新情報をチェック /

PHOTOISM

フォトブースの導入を考えている方へ

韓国発セルフ写真ブース「Photoism(フォトイズム)」は、約3m×2.8mのスペースとコンセント、Wi-Fiがあれば設置できます。設置できるかどうかと収益の目安を、無料でご案内します。

すぐに相談する